
リンデロンVG軟膏は、ステロイド剤と抗生剤の配合された薬です。
これは皮膚疾患の治療に使用される薬で、医師からの処方箋が必要なものですが、「市販されているのか」という疑問があると思います。
最初に申し上げると、リンデロンVG軟膏と全く同じ成分の市販薬はありません。
リンデロンVG軟膏は医療用医薬品のため、基本的には処方箋が必要な薬のためです。
しかしながら、処方箋医薬品ではないため、零売を行っている薬局で購入できることもあります。
また、リンデロンVG軟膏に近い成分が配合された市販の薬もあります。
リンデロンVG軟膏の市販品と類似品、代替品について以下にまとめてあります。
ぜひ読んでみてください。
リンデロンVG軟膏とリンデロンV軟膏の違い

リンデロンVG軟膏とリンデロンV軟膏は、成分や効果において異なる点があります。
リンデロンVG軟膏は、ベタメタゾン吉草酸エステルとゲンタマイシン硫酸塩という2つの有効成分を含んでいます。
ベタメタゾン吉草酸エステルはステロイド剤であり、炎症を鎮める効果があります。
もう一つの成分であるゲンタマイシン硫酸塩は抗生剤であり、細菌を退治する効果があります。
そのため、リンデロンVG軟膏は化膿性の皮膚炎に対して有効な薬剤と言えます。
一方、リンデロンV軟膏はベタメタゾン吉草酸エステルのみを含んでおり、ゲンタマイシン硫酸塩は含まれていません。
したがって、リンデロンV軟膏は主に皮膚の炎症を鎮めるために使用されます。
例えば、湿疹やかゆみなどの炎症性の皮膚トラブルに対して効果的です。
このように、リンデロンVG軟膏とリンデロンV軟膏は成分の違いにより、異なる効果を持つ薬剤です。
適切な使用法や効果については、医師や薬剤師に相談することが重要です。
ステロイドの強さについて
ステロイドは、炎症を鎮める効果を持つ薬剤の総称です。
ステロイドはその強さによって5段階にランク付けされ、以下の表のように分類されます。
- Weak:プレドニン眼軟膏など
- Medium:ロコイド軟膏など
- Strong:リンデロンVG軟膏など
- Very strong:アンテベート軟膏など
- Strongest:デルモベート軟膏など
Weakが一番弱く、Strongestが一番強い効力を持ちます。
ステロイドのランクは、その効果や副作用のリスクに基づいて決定されます。
効果の弱いステロイドは比較的安全で副作用のリスクが低い一方、効果の強いステロイドはより効果的ですが、長期間の使用や誤った使い方により副作用のリスクが高まる場合があります。
そのため、市販では「Very strong」「Strongest」のような強いステロイドは販売されておりません。
しかし、リンデロンVG軟膏と同じ強さの「Strong」クラスのステロイドであれば市販されております。
リンデロンVG軟膏の代用品や類似の市販薬
リンデロンVG軟膏の代用品や類似の市販薬として、以下のような薬があります。
薬局、薬店、ドラッグストアなどで購入できます。
ただし、これらの薬剤も適切に使用する必要がありますので、使用前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
リンデロンVs軟膏

リンデロンVs軟膏は、リンデロンV軟膏の市販薬です。
皮膚の炎症やかゆみを緩和するために使用されるステロイド軟膏です。
炎症、かゆみを抑えるために使うのであれば代用品になります。
抗生剤が入っていないため、類似の市販薬とはいえません。
ベトネベートN軟膏AS

ベトネベートN軟膏ASはリンデロンVG軟膏と同じステロイド成分である「ベタメタゾン吉草酸エステル」が配合されています。
また、抗生剤として「フラジオマイシン硫酸塩」が配合されています。
市販薬の中ではリンデロンVG軟膏に一番近いといえます。
フルコートf軟膏

フルコートf軟膏はリンデロンVG軟膏のステロイドランクと同じ「フルオシノロンアセトニド」が配合されています。
また、抗生剤として「フラジオマイシン硫酸塩」が配合されています。
リンデロンVG軟膏と市販薬の比較
リンデロンVG軟膏に一番近い市販薬はベトネベートNsといえます。
しかしながら、抗生剤の成分が違うため完全には一緒とはいえません。
商品名 | ステロイド成分 | 抗生剤成分 |
リンデロンVG軟膏 | ベタメタゾン吉草酸エステル | ゲンタマイシン硫酸塩 |
リンデロンVs軟膏 | ベタメタゾン吉草酸エステル | × |
ベトネベートN軟膏AS | ベタメタゾン吉草酸エステル | フラジオマイシン硫酸塩 |
フルコートf軟膏 | フルオシノロンアセトニド | フラジオマイシン硫酸塩 |
薬局でリンデロンVG軟膏を処方箋なしで購入する
病院にいけない、かつ、どうしてもリンデロンVG軟膏が必要という場合もあると思います。
その場合は、零売薬局を利用してみるのも一つの選択肢です。
しかし、どの薬局が零売を行っているかがわからないと思いますので、日本全国の零売薬局を調べた記事があります。
そちらを参考に探してみてください。
まとめ
リンデロンVG軟膏は市販されておらず、基本的には処方箋が必要な医薬品です。
しかし、同じような成分であれば市販薬で販売されているため、必要な場合はドラッグストアなどで購入するとよいでしょう。
また、どうしてもリンデロンVG軟膏が必要な場合、かつ、病院に行けないときなどは、零売を行っている薬局にいくことも選択肢の一つです。
医師や薬剤師との相談を通じて正しい使用方法や注意点を守りながら、適切な選択肢を見つけることが重要です。