※ 保険薬局ではないため処方箋は自費となります ※

メチコバールで肌荒れ、ニキビの副作用がでる?対策はあるのか?

メチコバールはビタミンB12の一種で、主に神経症状の改善に用いられます。

極まれにメチコバールを服用していると、いつもよりニキビなどの肌荒れが酷くなった気がすると感じる人がいます。

全員ではないですし、因果関係も不明のため、あまり気にしない人も多いかもしれません。

ただし、明らかに飲み始めてから症状が出ているので気になっているという方もいるかもしれません。

ビタミンB12と肌荒れの関係性について詳しく書いてあるので気になる方は読んでみてください。

目次

メチコバール | ビタミンB12とは?その摂取量について

メチコバールは有効成分がメコバラミンという物質です。これはビタミンB12の一種であり、人間の体になくてはならないものとなっております。

具体的に何に使われているといえば、DNAの合成、赤血球の合成、神経系の維持に使用されています。

人間はビタミンB12を合成できないため、食事などから摂取する必要があります。

日本人のビタミンB12の1日平均摂取量は6.3μgとなっています。[1]

現在の摂取推奨量は1日2.4μgのため、必要充分量は一般的に摂れています。

医療用医薬品であるメチコバールは、1錠あたりのビタミンB12の量が250~500μgなので、食事で摂取するよりも大量に摂っていることがわかります。

ただし、ビタミンB12は水溶性ビタミンのため、過量に摂取したとしても尿から排泄されます。

そのため、副作用の心配は一般的にないです。

メチコバールと肌荒れ、ニキビの関係性

自然に摂取できるビタミンB12の量であれば、肌にはほぼ何の影響もないと思われます。

しかし、医療用医薬品であるメチコバールだと大量のビタミンB12を摂取しているため、これが何かしらの因果関係を生み出している可能性があります。

ビタミンB12がニキビを引き起こしている可能性がある

メチコバールを服用すると肌が荒れやすくなるという現象がなぜ出ているのか?

ある研究で、ビタミンB12を摂取しているとニキビの原因菌であるアクネ菌がビタミンB12を外部から多量に摂取できるため、ビタミンB12の生産能力を落とす。

そのかわり、肌荒れの原因になるポルフィリンの生産能力が上がっていると突き止めました。[3]

ポルフィリン自体は肌に直接影響を与えませんが、紫外線と反応することにより大量の活性酸素を作り出します。

この活性酸素が肌にダメージを与えたり、皮脂を酸化させてニキビが出来やすい肌環境を作ったりします。

ビタミンB12が大量にあると、アクネ菌は肌荒れの原因であるポルフィリンの生産量を増やす

Vitamin B12 modulates the transcriptome of the skin microbiota in acne pathogenesis より引用
上記のたとえ話

わかりにくいと思うので、補足です。

以下のように考えてみていただければ想像しやすいと思います。

ビタミンB12を「パーティーの飲み物」、アクネ菌を「パーティーのゲスト」、そしてポルフィリンを「パーティーの音楽」と考えてみてください。

普段、ゲストたちは自分たちで飲み物を作って持ってくるのが通常です。

しかし、パーティーのホストが大量の飲み物を提供してくれると、ゲストは自分で飲み物を作る必要がなくなります。

ビタミンB12が大量に体内にあると、それはアクネ菌にとって大量の「パーティーの飲み物」が提供されている状態と似ています。

そのため、アクネ菌は自分でビタミンB12を生産する「労力」を省きます。

そして、アクネ菌がビタミンB12の生産から手を引くと、他の活動に注力できるようになります。

これが「ポルフィリンの生産」に当たります。

つまり、アクネ菌はビタミンB12の生産を止めると、「パーティーの音楽」をより大きく鳴らすことができます。

そして、この「音楽」こそがニキビや肌荒れを引き起こす要因です。

つまり、ビタミンB12が豊富にあると、アクネ菌は「音楽」を大きく鳴らし、結果として肌荒れやニキビを引き起こす可能性が高まるのです。

ただし、このビタミンB12の生産能力の低下が見られるのは10%程度の人だけであり、アクネ菌が有するビタミンB12やポルフィリンの生産能力の要因はビタミンB12以外にも存在します。

この要因があるから、メチコバールで肌荒れする人は一部に限られるのではないかと考えられます。

メチコバールはむしろ肌荒れ対策になる?

ある研究データによると、ビタミンB12が欠乏している時には総抗酸化能が落ちると示唆されています。[2]

総抗酸化能が落ちると活性酸素などに対処しにくくなるため、ビタミンB12欠乏時はむしろ肌トラブルが増えるという結論に至ります。

この話については以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい人は読んでみてください。

あわせて読みたい
メチコバールで美容効果、肌荒れ対策は期待できるのか メチコバールで美容効果、肌荒れ対策はあまり期待できないでしょう。あまりといったのには理由があります。データなどを用いて詳しく解説しています。

ビタミンB12以外の要因

そもそも肌荒れは単一の原因によるものではありません。

食生活、運動、睡眠など原因は多岐にわたります。

その中の一つに面白い研究データがあります。

この研究データでは、スマホやPCを使っていると疲労が蓄積して、ポルフィリンが増加すると示唆されています。[4]

案外、このようなところから肌荒れにつながっている可能性も否定できません。

メチコバールによる肌荒れ、ニキビの対策方法

先に述べたような事項が原因の一つであれば、ある程度の対策法は考えられます。

  • 塗り薬でアクネ菌を退治する
  • 抗酸化物質が入った化粧品を塗る(例えば、ビタミンCやアスタキサンチン)
  • 紫外線対策をする(日焼け止めを塗る)
  • メチコバールの服用をやめる

どこの原因をブロックするかで上記のような対策方法がいくつかでてきます。

ただし、メチコバールの服用を自己判断では絶対にやめないでください。

そもそも、肌荒れしている原因がビタミンB12なのかすらわかりません。

また、治療上絶対にメチコバールが必要ということもあります。

ただ、神経疼痛での服用であれば「効果あればいいな!」くらいのおまじいな感じで処方されることが多いので、中止できる可能性もあると思います。

中止してみたい場合はまず先に、医師または薬剤師に相談してからするように。

参考資料

[1] ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量

[2] Misra, U. K., Kalita, J., …, & Rahi, S. K. (2017) Vitamin B12 deficiency results in severe oxidative stress, leading to memory retention impairment in Caenorhabditis elegans. Redox Biol, 54(2), 1278-1284. doi:10.1007/s12035-016-9736-2

[3] Kang, D., Shi, B., …, & Li, H. (2015) Vitamin B12 modulates the transcriptome of the skin microbiota in acne pathogenesis. Sci Transl Med, 7(293), 293ra103. doi:10.1126/scitranslmed.aab2009.

[4] 資生堂、“デジタル疲労”が肌に与える影響を確認 – デジタル疲労による肌状態変化をシークワーサーエキスがケア –

目次